A.税制
1・事業所得の税金が軽減されます
ア.所得の配分により事業主個人に取得が集中することはありません。
1)役員や事業者に対し、報酬、給料等の支払いができます。 受け取った所得者は給与所得控除が受けられます。
2)法人が個人から借用している土地、建物等に対しては地代、家賃を支払うことになります。
3)個人資金の利用に対しては配当金、利息を支払うことができます。
4)個人の行う事業を利用した場合には、相応の対価を支払う(資材費等)ことになります。
5)役員や従事者に対する退職金は損金として処理ができます。
6)退職金制度として中小企業総合事業団の実施している中小企業退職金共済制度、小規模 企業共済制度(農事組合法人を除く)に加入し、掛け金は損金とすることができます。
イ.法人は経営の純利益に対しての課税で、定率課税の適用となり(年間800万円以下の法人は 22%、800万円超は30%、農事組合法人で確定給与を支払わない場合は一律22%)、納税額
が低くなります。(注:税率は平成19年4月現在)
1)労務の対価として代表者(役員)家族従事者に対しても報酬、賃金の支払いが可能です。
2)事業として企業会計の規則に基づいた会計の処理となります。
ウ.各種引当金や欠損金、剰余金の扱いが法人税法適用で有利となります。
1)貸倒引当金、賞与引当金などの各種引当金の設定や退職給与の支払いなどができます。
2)一定の条件の下に割増償却や特別償却をすることができます。
3)欠損金、剰余金の5年間の繰越と繰戻還付ができます。
4)不動産取得税の非課税、農地等の登録免許税軽減措置があります。
5)農用地利用集積準備金(農業収入の10%を損金処理することができます。特定農業法人
の場合)を設定することができます。
エ.事業税が非課税とされる場合があります。
農業生産法人である農事組合法人の行う農業経営については事業税が非課税となります。
2・ 農業生産法人の場合は課税の特典を活用することができます
ア.農用地区域内の農地を農業委員会のあっせんにより取得する場合は譲渡所得特別控除の
800万円適用を受けることができます。
イ.上記の場合は不動産取得税や農地等の登録免許税の軽減措置等の特例を受けることが
できます。
ウ.農用地利用集積準備金の適用が受けられます。
エ.農地保有合理化法人から農地の出資を受けることができます。
オ.農業経営改善計画の認定により、一定の規模拡大の場合には、機械、施設等の割増償却が
可能です。
B.制度融資(農業近代化資金・農林漁業金融公庫資金等)
1・制度資金の融資限度額が個人より拡大されます。
2・役員の連帯保証で借入金に対応することができます。
C.社会保険・労働保険制度
1・社会保険(健康保険・厚生年金)・労働保険(労災保険・雇用保険)の加入で雇用
労働の導入や雇用の安定化を図ることができます。
2・労働保険の加入で労働災害や失業の際に補償が行われます。
3・
社会保険料や労働保険料の法人負担により福利厚生の充実が図られ雇用が安定化
します。
D.農業生産法人の特性
1・法人として農地の取得や個人の農地を借りて(使用貸借による権利、賃借権、永小作権)
農業経営を営むことができます。
2・構成員が農業生産法人に対して貸し付けをした小作地については、小作地の所有制限の
適用とはなりません。
3・特定農業法人になることにより、農業収入の10%までを損金とする農地利用集積準備金
の活用で規模拡大をすることが可能です。
4・農地保有合理化法人から農地の出資を受けて規模拡大をすることが可能です。
E.その他制度上の特性
1・法人は法律に基づいて設立されているため、登記事項や経営内容の報告が義務づけられ、
金融機関や取引先との信用力が高まり事業の拡大を図ることが容易です。
2・法人の構成員としての肩書等が得られ、イメージアップにより取引の拡大を図ることが
できます。
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